競泳界の内紛にレジェンドが言及　コーチ陣の世代交代が争点

　競泳男子五輪３大会メダリストである松田丈志氏が、競泳界の内紛問題について言及した。福岡で行われた世界水泳での惨敗を受け、代表選手たちが日水連に抗議の声を上げる事態となり、その波紋は広がっている。

松田氏は現在の代表チームの体制に問題点があるとし、再建の鍵はコーチ陣の世代交代にあると指摘している。この指摘には、五十嵐千尋選手が自身のSNSで日水連を批判し、入江陵介選手も選手と日水連の間に溝があることを示すメッセージを発信するなど、選手たちの不満が表面化していることが裏付けられている。

選手たちの不信感の原因は、現在のコーチ陣の世代交代が遅れていることにあると言われている。長らく競泳界をけん引してきた上野広治氏と平井伯昌氏は既に６０歳を超え、新しい指導体制への移行が必要。新たな指導体制に備える計画が進んでいたが、実現しなかった。

　現体制には選手とのコミュニケーションに課題があるとされ、改善が急務とされている。松田氏は、日水連と選手が協力して競泳を強化していく共通の思いを大切にすべきだと呼びかけている。内紛問題を解決するためには、双方の意見を尊重し、透明性のあるコミュニケーションが不可欠。今後、競泳界がより健全な方向へ進むためには、この問題を真摯に受け止めて取り組む必要がある。